パターン8:群像劇

 春になったので髪を切りました。

 西向く侍です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 100本のうち8本目の「群像劇」についてです。

 今までの記事はこちらです。

 こちら→ 梗概100本!

 パターン8の概要はこちら!

 

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 出典:榎本秋(2011).『図解でわかる!エンタメ小説を書きたい人のための黄金パターン100』株式会社アスペクト

 

 質問:群像劇って必要なんですか? 読みづらくて、嫌いなんですけど。

 とんでもない質問ありがとうございます。

 100パターンあるうち、王道パターンとして紹介されているものを実践していこうというこの企画を吹っ飛ばしかねない意見です。

 好きの嫌いのいろいろあるかと思います。

 群像劇というのは発生して然るべき技法だと考えます。

 世の中は正しいことばかりではありません。それを表現する上では効果的な手法です。

 物事というのは球体であると西向くは考えています。

 

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 その球体を観察する場所ごとに見え方は変わり、様々な解釈が生まれます。

 それを本書では「奥行が深く、幅の広い、複雑な構造の物語を作れる」と説明があるようですね。

 

 質問:群像劇の効果を引き出した物語とはなんでしょうか?

 素敵です! 先生はそういう質問が嬉しいですね。建設的な質問です。

 ストーリーを作るということは、何かを描くということでしょう。

 その描く対象として効果的なものは「キャラクター」ではないかと考えています。

 ストーリーの端々に登場する影響力を持つ人物を描くというのが最も効果的だと考えています。

 例えば「西向く侍」という人物が多くの人々に影響を与えるヒーローであるとして、影響を受けた人、事件を描いていき、最終的に西向く侍の視点で彼の内心を触れる。

 外面から見える「西向く侍」と内面から感じる「西向く侍」を描くことが可能になるのでしょう。

 ジョハリの窓をストーリーでつまびらかにするような方法が効果的だと思います。

 これ以外の方法についても研鑽を重ねる必要があります。

 質問:基本的な社会活動を行っていない先生は群像劇は向いていない手法だと思うのですがいかがでしょうか?

 やはり、君は失礼な人だな。

 基本的に西向くは内向的な人物であり、ここ最近は人とのふれあいに飢えていますがそこまで心配されるほどではありません

 続いては西向くの梗概です。

 タイトル:春を待つ村

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第1章(少女の視点)

 ヨウカ村では冬の訪れを祝う祭りが行われた。

 祭りの翌日、村の大人たちが共通の夢を見た。

 冬の準備も散漫になってしまう住民たちは眠ることによって共通のコミュニティを作り始める。

 特定地域の住民たちが示し合わせたように集団失踪をした。

 町には子供たちが残った。例外と言える女性が一人いた。彼女の名はナナミと言った。

 

第2章(少年1の視点)

 厳冬を超すために子供たちはナナミの家に集まった。薪を節約するために、子供たちは寄り添って暮らした。幼い子が家の外に出ることは固く禁じられたが、豪雪が降りつける外を見てまで、出て行こうとする子供は少数だった。ナナミの腹は日を追うごとに大きくなっていった。それは明らかに妊婦のそれだということを年長の少年は理解した。

 そのことをナナミに問い質した。ナナミは癇癪をおこし、少年は家を締め出された

 少年はどんなことを繰り返したとしても、家に入ることはかなわなかった。

 少年は何とかして暖を取ろうとして、自分の家に戻った。なんと自分の家には両親が住み、生活をしていたのだった。

 

第3章(少年2の視点)

 半年以上にわたる冬が終わろうとしていた。雪が止んだら、ふもとの領主に相談に行くべきだという考えが子供たちの間で起きた。それにお腹が大きくなるナナミのためにも産婆を手配しないといけないし、大人が消えたことを説明しに行かなくてはいけない。

 ナナミはそれを承知しなかった。

 しかし、少年たちは雪が少し弱くなったといって、強引にふもとへと降りて行った。

 

第4章(客分の視点)

 自分が世話になっている主人の元へ、山の村から陳情があった。子供が消えた。次には子供たちから大人が消えたとの申し出があった。その二つの群れは領主館において再会を果たした。

 領主は聴き取った状況から、客分として招いていた魔術師に話をふった。 

 魔術師は山の村まで行き、全ての元凶であるナナミを拘束し、捕らえた。

 村全域にかかっていた幻覚はとけた。ナナミは魔術師に引き取られた。

 次のパターンは「物語のメリハリ」です。

 次もよろしくお願いします!

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